グルタチオン(GSH)はグルタミン酸、システイン、グリシンという3つのアミノ酸が結合したトリペプチドです。
この物質は生体内でも生成されるものですが、薬物や化学物質の解毒の需要が高まる現代社会では必要十分に補われていない可能性があるものです。よって、グルタチオンは生命維持には必須の物質であり、かつ古くから医薬品として応用されているものです。
グルタチオンの生理作用
- 1)活性酸素の除去
- 2)薬物の排泄および無毒化
- 3)酵素活性の調節
- 4)含硫アミノ酸の供給
- 5)補酵素として作用
- 6)肝臓の保護作用・・・etc
※以上の薬理作用を考慮して、内服と点滴で治療に当たります。対象疾患は様々ですが、脳変性疾患には有効なことが多く、パーキンソン病の改善率は60%ほどとする報告もありますが、それは他の方法も併用での効果と感じます。このような病態改善は脳における抗酸化的な効果発現も 考えられ、真の解毒にはこれだけでは条件を満たす事はできません。
以前はある程度の効果があるため、リポソーマルタイプの経口投与製品も扱っていましたが、他の優秀な解毒製品(MATRIXなど)があるため現在(2024年11月)の時点では補助的な役割となっていますが、病態によっては有効な治療の1つです。
【副作用】
薬剤である以上は局所の発赤、かゆみなどの症状は出る可能性はあります。また、軽度のアレルギー反応は稀ですがあります。(当院での発生はまだありません)