中野市の形成外科,美容外科,皮膚科,整形外科 たかはしクリニック

2016.02.25

KIDSコマチ 2016春号にて、連載中の子供の困った解決アドバイスを掲載しております。
こちらよりご覧頂けます。


高橋嗣明先生の
子どもの困った解決アドバイス


子育てに悩みはつきもの…。なかなか思い通りにならない我が子の成長や行動に悩んでどこへ相談していいかすらわからない方も多いのでは。このコーナーは、投薬に頼らない栄養療法「オーソモレキュラー療法」を実践する『たかはしクリニック』(中野市)の高橋嗣明院長先生に、お母さんたちのリアルな悩み事を解決していただくコーナーです。些細なコトから、みんながぶつかるあんな悩みまで。先生にとことんぶつけてみました。

 
幼児期になりますと、身体の発達はもちろん、精神発育などもほかの子どもと比べるようになり、いろいろと心配なことも増えてくる時期ですよね。お子さん自身も自我が芽生えてくる頃なので、子ども同士のコミュニケーションの取り方に悩むお母さんも多いのではなでしょうか?
悩みが多いこの時期、今回は前回の「乳児編」に続き、〝幼児期の困った〟に対して、読者のお母さんたちから寄せられた質問にお答えしていきます。

 
【Q.1】
子どもは2歳半になりますが、いまだ に夜中2~3度起きます。お茶を飲んで背中をさすってあげるとまた寝ますが、ぐっすり眠れてないから起きるんでしょうか?どうしたら熟睡させてあげられますか?

【A】
これは2つの問題が考えられます。1つは体内で血糖のコントロールができておらず、低血糖を改善するために、血糖をあげるアドレナリンが上昇しすぎて、興奮するときの神経である交感神経が高まり、目が覚めやすくなっているというケース。2つ目は寝るために必要なメラトニンという物質の合成が低い場合。合成には十分なタンパク質、葉酸、ビタミンB6、ナイアシン、鉄などが必要なんですが、それらが足りていない場合です。また両者ともに問題があるケースが考えられます。
いずれにも共通する問題となるのは、食事のとり方で、夕飯や夜食に炭水化物や甘いものをたくさんとっているケースが多いですね。思いあたるようでしたら、食事の内容を改め、必要な栄養素を十分にとるようにしましょう。また成長ホルモンの分泌が多い、 22 時~深夜1時の間に深い睡眠につかせることはとても重要です。また、カフェインが含まれているお茶を与えると、よけい眠れなくなるので、少し温めた麦茶やハト麦茶などをあげるとよいでしょう。

 
【Q.2】
魔の2歳児の子育て中です…。イヤイヤが他の子より激しい気がします。ウチの子我が強いのかな?こっちが疲れちゃって、最近は子どもがかわいいと思えなくなってきてしまいました…

【A】
イヤイヤ期は、自我が芽生えてきた証拠といわれています。歩けるようになり、少し話せるようにもなってはきたけど、うまくできなかったり、ちゃんと伝えられなくてイライラして、何でもイヤイヤ…。子どもの成長過程だから、見守るしかないという親御さんが多いですが、毎日こうだと本当に疲れてしまいますよね。
この第一次反抗期が起こる原因は、鉄やビタミンB群などの栄養素が子どもの成長のために使われてしまうため、これらが不足し、脳内神経伝達物質を調節するセロトニンという物質が不足しているからといわれています。セロトニンが低下すると子どもは落ち着きがなくなり、じっと座っていることが困難になってきます。またすべてに我慢することが難しくなり、集中力も欠けてきます。お母さんが貧血(※隠れ貧血含む)だと、セロトニン不足の可能性は高いですね。そうすると子どもはイヤイヤ、お母さんは怒りっぽくなり、子育てがどんどん辛くなって、母子関係も悪化してしまいます。多くのお母さんが、同じ悩みを持って苦悩されていると思いますが、実は栄養で改善できたりするんですよ。夜泣きや怖い夢を見てうなされるケース、汗もや湿疹などの皮膚障害も栄養欠損の症状です。まずは、ビタミンB、鉄を多く含む食品を意識的に、たくさんとるようにしてみてください。

 
【Q.3】
もうすぐ3歳になるんですが、いまだにおしゃぶりがとれません。

【A】
おしゃぶり…別にいいと思いますよ。おしゃぶりは鼻呼吸の習慣がつくことの利点もありますし、まったく悪い習慣とはいえません。むしろ口呼吸だけの習慣になってしまうと、将来的に口腔内からの感染がしやすいという問題がおこってきます。指しゃぶりの場合は、歯並びに関係するといわれていますが、おしゃぶりは特に歯並びには関係ありません。でも虫歯になる可能性は高くなるので、離乳食に完全に移行する1歳半から2歳くらいまでに取れることがのぞましいでしょう。子どもが気に入っているのであれば(おしゃぶりをすることで心が落ち着くのであれば)、無理にやめさせようとしなくてもいいと思いますよ。栄養学的には、必要な栄養素が十分であると脳内で感じているのであれば、おしゃぶりを自然にしなくなるというケースもあります。

 
【Q.4】
1歳6カ月の子どもがアイスクリーム大好きっ子になってしまいました。私は一切与えてなかったんですが、おばあちゃんがあげてしまい、味を覚 えてしまいました。それから買い物に行くとほしがるようになってしまって困っています。アイスの味を忘れてくれることはあるのでしょうか。また何歳くらいからあげていいのでしょうか?

【A】
一度知ってしまったアイスクリームの味を忘れさせるのは難しいですね。たまにならいいんですが、ひんぱんだと注意が必要です。アイスクリームを含め、牛乳やそのほかの乳製品に含まれるカゼインというタンパク質は、消化管の機能がまだ未熟な幼児期の胃では消化にしくいんです。このカゼインは、微量の消化管出血の原因となるケースもあり、消化できなかったタンパク質が炎症を起こした小腸を通過することで、アレルギーが発生することもあるんですよ。悪い例だと、これが発達障害につながったという症例の報告もあるんです。おばあちゃんには、この問題を話し、家族みんなに協力してもらい、いっしょに取り組むことが大切です。消化機能は個人差がありますが、小学校低学年まではアレルギーを作る可能性があることを知っておいた方がいいでしょう。

 
【Q.5】
2歳の息子がいますが、野菜をまったく食べません。もともと食が細く、ごはんもほとんど 食べないのですが、中でも野菜は全然食べてくれません。野菜を入れないお好み焼き(小麦粉をといて焼いてソースをかけたもの)は好きでよく食べるので、最近は同じものばかりになってきました。栄養が偏るので、どうにか改善したいです。

【A】
子どもの成長のために、野菜はたくさん食べた方がいいといわれていますが、野菜を食べなくても、ほかの食材で、ビタミン、ミネラル、食物繊維は補えるんです。葉野菜に多いとされる〝葉酸〟も、枝豆や納豆でもとれますし、食物繊維は穀物や寒天などからでも摂取可能です。実は野菜より肉、魚、卵、豆類などのタンパク質の方が、成長に必要なビタミン、ミネラルは豊富に含まれています。
急激な血糖値の上昇を抑制するために、野菜→タンパク質(脂質)→炭水化物の順番で食事をとることが理想的なのですが、それぞれ代用できる食材があるので、工夫してみてください。ただし、毎日同じものばかり食べているとありますが、種類の少ない食材を毎日食べることは遅延型アレルギーを生じる可能性が高いため、この食事のとり方は危険です。成長期のお子さんには、野菜よりタンパク質の方が精神活動にも肉体の成長にも重要です。お母さんはまず、食材ごと、どんな栄養が含まれていくかを知っていくと同時に、お子さんにタンパク質を食べさせることからはじめてみてください。

※隠れ貧血
ヘモグロビンの値だけでは見逃される鉄欠乏性貧血です。血清鉄、それを運ぶ仕組み、赤血球の質、貯蔵鉄などから様々な酵素の活性ホルモン活性に必要な鉄が存在しているかを判断し、恒常性を維持するために必要な鉄の不足を推測して診断します。

 
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【Q】
3人目を産んでから、疲れがなかなかとれないんです。また、春になると花粉症がユウウツです…

【A】
天然の「ビタミンD」のお話 (保健薬のビタミンDではありません)
ビタミンDは日光をよく浴びると体内で合成されるビタミンであり、カルシウムの維持に必要な栄養素です。しかし徹底的に日焼け予防を行う〝美ママ〟から 生まれてくる赤ちゃんはビタミンD不足が多く、骨軟化症が増えてきているとの指摘もあります。また、ここ数年でビタミンDは多くの臓器との関連が発見され、ステロイドホルモンの働きから、花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー反応を抑えたり、抗菌タンパクの合成により免疫力を高める作用もわかってきました。ほかには抗うつ作用(特に冬季うつ)、不妊対策との関連が報告されています。
ご質問へのアドバイスですが、春は〝花粉症〟に苦しむ方も多い季節です。中には1年中鼻炎に悩まされている方もおりますが、このビタミンDを高めておくと高い確率で症状緩和が期待できます。また、3人もお子さんを産んでいると、多くの栄養素が不足している可能性があり、“ 疲労感 ” の原因の多くは隠れ貧血やビタミンB群の不足、または副腎疲労です。時に甲状腺機能の低下の可能性もあります。その栄養状態はお子さんにも引き継が れますので、一度ご自身のからだを血液で評価することをおすすめします。

 
ビタミンD合成力は個人差があります。当院では現在のビタミンDの数値(25(OH)ビタミンD)を測り、個々に体質改善ができるよう、お手伝いさせていただきます。

 

 

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土曜日は原則手術は受けておりません。

 

■ 診療科目
形成外科・整形外科・皮膚科・美容皮膚科・美容外科
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