中野市の形成外科,美容外科,皮膚科,整形外科 たかはしクリニック

ONPブログ
2025.04.24

私たちの体は外から入ってきた異物を排除する”免疫“という機能により、ウィルスや危険な細菌から守られていますが、ときとして過剰に働き、通常は無害な食べ物にまで反応してしまうことがあります。

健常者の場合はほとんどの食べ物に対して免疫反応は起こりません。
でも、抗生物質の乱用や、栄養バランスの崩れ、微生物の不均衡などが原因となり、食べ物は大丈夫だよという寛容性がなくなり異物として認識されてしまうようになり、攻撃をし始めてしまうのです。

体内では異物(抗原)を認識すると特異型のY字型の抗体(IgE、IgG、IgA、IgM)が作られ、その防衛反応として著しい炎症が起こります。
炎症はまっとうな反応として起こるべきものですが、過剰な炎症は身体に大きな負担を与えます。

 

即時型アレルギー

食物アレルギーというと、保険の範囲内で調べられる「即時型アレルギー検査」が一般的です。

体内ではIgE抗体が反応して、誘発食材(抗原)の接触からすぐにアレルギー反応が出ます。卵を食べたらすぐに全身に蕁麻疹が出るという感じです。

他にも、口唇が腫れる、喉のイガイガ、喘息症状、嘔吐、下痢、肌の痒み、呼吸困難などがあり、時にアナフィラキシーになる場合もありますので即時型の場合は注意が必要です。
この検査では食物だけでなく、犬猫皮屑、花粉やダニ、ほこり、ゴム、カビなど吸入系のアレルゲンも含め、39項目調べることが可能です。

検査結果からだけでは気づきにくいこともありますので、以下のことにも注意してください。

 

① ダニ
小麦など開封後の保管状態が悪いとダニが大量に繫殖し、その粉製品で作ったホットケーキやお好み焼きなどを食べたときに小麦ではなく、ダニが原因でアレルギー症状を引き起こすこともあります。

検査をしてダニに反応した方はこのようなこともありますので、特に開封後の粉製品は、冷蔵庫に保存をして早めに使い切りましょう。

 
② 花粉症に合併する食物アレルギー
例えば、スギ花粉症がある方は、スギ花粉に感作しトマトを食べた後に、口唇や舌がピリピリしたり痒くなったりする症状が現れます。(春先に私もあります!)
ハンノキは大豆やリンゴ、イチゴなど、夏花粉のカモガヤ、オオアワガエリはメロンやキウイ、スイカ、秋花粉のヨモギはセロリやニンジンなどです。花粉症をお持ちの方は、この交差反応があることを知っておいてください。

 
③ 運動誘発性
甲殻類もありますが、特に小麦が原因になることが多く、麵やパンなど食べた後の運動が引き金となって呼吸困難や血圧低下、蕁麻疹などの症状を起こします。運動の程度は散歩でも起きることがありますので、小麦アレルギーの方は特に気をつけましょう。

 
吸入系の場合、繰り返す喘息症状やアトピー性皮膚炎の方はカビが増悪因子になっていることも多いので、カビ対策はこまめにするようにしてください。エアコンフィルターや加湿器容器の洗浄、靴箱やお風呂の換気なども忘れずに。

 

遅延型アレルギー

この「即時型アレルギー」ではなく、IgG抗体が主流になる「遅延型フードアレルギー」は、字のごとく反応が遅く数日後でないと症状が出ず、なおかつ反応も強くないので、気づかずにそのまま食べ続けてしまい長期にわたり体に負担を与えてしまいます。

習慣化して食べているものが多く反応する傾向があり、悲しいかな…良かれと思って食べ続けているものが逆に仇になってしまう要素もあるわけです。
何でもそうですが、一つのことに固執せず、食べるものもいろいろな食材をローテーションしていくほうが楽しめますし、消化管にも負担がかかりません。

腸管バリア機能の低下や崩壊(リーキーガット症候群)を招いてしまう”食物過敏”を調べたい場合は、こちらの少量の血液から調べる「遅延型フードアレルギー検査」を受けてみると良いでしょう。

以前行っていた髪の毛で調べていく”食物不耐症検査”とは異なります。(現在はラボの受付がなくなり受けられなくなってしまいました)

 
このIgG抗体は胎盤から胎児に移行していくともいわれています。
なので、妊娠中に母親が好んで食べていたものが赤ちゃんにアレルゲンとなることもあるということです。
妊娠中はつわりもあり、食に関しては敏感になる時期ですが、栄養の偏りもないようにしていきたいので、まんべんなくいろいろな食材を選び食べるようにしてくださいね。

毎朝パンとヨーグルト、カフェオレの習慣がある方は、(通常でも上がりやすい)小麦と乳の反応がかなり出てしまうのでやめましょう。

この「遅延型フードアレルギー」で出る疾患は多彩です。

即時型アレルギー検査が陰性で、原因がわからない症状、アトピー、関節痛、過敏性腸症候群、メニエール、自閉症、ADHD、疲労、頭痛、鼻炎、ぜんそく、便秘や慢性の下痢、手湿疹、肥満、集中力低下、不眠などがありますが、ここに当てはまらない症状でなかなか改善しないことがあれば遅延型アレルギーを疑ってみましょう。

腸に負担になっている問題となる食べ物を除去したり控えていくことでの改善例は今まで多くみてきました。
本当に切れの良い検査だといつも思っています。

この検査を受ける場合には、お好きで毎日食べているものが反応しやすいこともありますので、2週間前よりその食材は控えてからのほうがよいです。

 
健康的な食事とは?

何でも食べれば良いと言うわけでもなく、いつも考えさせられるテーマです。

今回は、引き算していく食材は何かが、自分の血液から読み取れる検査のご紹介でした。
ひとつの参考資料にしてください。

刻々と表情を変える槍ヶ岳の美しさに魅了されました
たくさんのツクシもかわいかったです。ここは小川村、桜が見頃を迎えています

たかはしクリニック副院長高橋真弓

栄養療法カウンセラー(一般社団法人オーソモレキュラー栄養医学研究所認定ONP)、保健師、正看護師

 

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