たかはしクリニック副院長高橋真弓
栄養療法カウンセラー(一般社団法人オーソモレキュラー栄養医学研究所認定ONP)、保健師、正看護師
マスコミがはやし立てる一時的な現象のひとつにすぎないと思っていますが、グルテンフリーの言葉が目につきます。
グルテンはそもそも小麦種子の貯蔵タンパク質です。人にとっては、もちもちっとした旨味として食を豊かにしてくれています。
グルテンはリーキーガットの原因のひとつにもなる事実もありますが、決して全員がグルテンフリー食にしなければいけないというわけではありません。
腸疾患や、何かしらの炎症症状をお持ちの方は控えたほうが良い場合もあります。今までのブログも参考になさってください。
何か特定の食事法が、誰にとっても健康に良いと考えるのは単純すぎると思うようになりました。
白か黒かの両極の見方ではなく、多様でグレーに物事をとらえていくほうが食の楽しみが広がりませんか。
だからといって、毎朝スーパーで買った食パンや菓子パンを食べていいかと言ったら話は違います。
大量生産のパンには、グルテンのことだけではなく、農薬や遺伝子組み換え、さらにトランス脂肪酸のリスクのほうが高くなってきます。
栄養療法を学び始めた10年以上前のころは、自らも実践し皆さんへもグルテンフリーのメリットなどもお伝えしてきましたが、年を重ねるごとに、そこに注目するのではなく、もっと根本的な食について考える必要があるのではないかと思い、最近の溢れるSNS情報は、引きながらみています。
栄養素についても、現代の慣行農業の作物の育て方まで掘り下げてみていかないと、真にその食材に含むと言われているビタミンミネラルがちゃんと摂取できるかと言ったら…難しいかもしれません。
ただの満腹にするための食だけになっていることに気が付いていくと、食の選択も見方が変わってくるのではないでしょうか。
農に携わらない私が何も言えない立場であることは重々承知の上で書かせていただきます(頑張っておられる農家の皆さん申し訳ありません)
現在のスーパーに置いてあるキャベツやブロッコリー、ニンジンにどれほどの栄養素が含まれているのでしょうか。
土が健康でなければそこから収穫される作物もビタミンミネラルの含有量が低いのは当然です。
土を耕すことは土壌細菌やミミズなどの住処をひっくり返すということで、さらに虫がつけば殺虫剤、雑草がはえれば除草剤を散布し、さらに化学肥料を混ぜ込めば土の中の菌叢は見事に崩れて、菌たちが共生して作り出していた栄養素はなくなり、分かりやすく健康な土壌ではなくなっていきます。そこで育てられた作物にはなんの栄養価も吸収できません。
傷の修復をしたり、免疫に関わったり、遺伝子の合成に関わる亜鉛は、土壌から作物に吸収されるミネラルのひとつでした。
鉄も然り。
慣行農業が主流となり、大量に収穫されることで大勢の人が飢えになることは免れましたが、これらを日々食べていて健康な腸や体づくりができるのでしょうか。
当然、添加物の多い加工食品は摂らないにしろ、
油脂の良し悪し、ビタミンミネラルの摂取、グルテンフリーカゼインフリーに固執するよりも、そもそもの食材から見直していく必要があるのではないかと考えます。
小麦粉の代わりにグルテンフリーといって、大豆粉や米粉にしていませんか。それよりも安全に育てられた小麦のほうが体には良かったりします。ここ信州でも無農薬で麦を育てている方はいらっしゃり、断然パンも美味しいです。
何を食べるかだけを考えたのでは不十分で、その作物に何が含まれるのか、それが滋養になるかどうかも考えていくことも健康な体作りには必要なのではないかと思います。
オーガニック、有機農法にも様々な意見はありますが、まずは生産者の顔が見えるものを買ってみることから始めてみませんか。
それら野菜の美味しさは格別で、変な苦味や水っぽさがなく、野菜も米も豆もまるで力強い生き物をいただいているかのようで驚きます。
豊富な土壌微生物に育てられていますので、当然栄養価も高く私たちの腸にもやさしいです。
こういった食材を選ぶことが腸内細菌叢を育んでいくことと思います。
グルテンフリーだけにとらわれないでくださいね。
今週の盆栽は、桜と雪割草
外はまだ寒いですが、かわいいお花に癒されます
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