たかはしクリニック副院長高橋真弓
栄養療法カウンセラー(一般社団法人オーソモレキュラー栄養医学研究所認定ONP)、保健師、正看護師
かなり前のことですが、娘の手にたくさんのイボができてしまい「怪獣みたいになっちゃったぁ」と泣かれたことがあります。
当時、マット運動や鉄棒をやっていたので、そこから移ってきたのでしょう。
尋常性疣贅(ゆうぜい)ーいわゆるウイルス性イボは、ヒトパピローマウイルス感染によって皮膚や粘膜に角質のしこりとして出てきます。
イボにもいくつか種類がありますが、だいたいは小さな傷から感染をし、手足の指や、手の平や足裏、陰部などにできやすく、自己感染もしていくので数が増えていき厄介です。
ほとんどの皮膚科では、液体窒素かモノクロロ酢酸を用いての治療となります。
液体窒素は-196度の液体を綿棒で当てながら組織を膨化させウイルスのいる部分が剝がれ落ちるのを待ちます。
1回で終わることは少なく、とても根気のいる治療で何度も通ってもらう必要があり、しかも痛いので、子どもたちにはかわいそうです。
もう一つはモノクロロ酢酸を使う方法です。こちらは痛みは少ない治療方法ではありますが、酸を綿棒で当てながら皮膚にダメージを与えてゆく方法ですが、液体窒素より治療回数が多くなる方法です。通院回数が増えます。また、酸を当てた日は奥のほうまで浸透しすぎてしまうと痛みを伴いますので、帰宅後のケアも必要です。
何とか通わず、痛みなく完治していく方法はないものなのか…。
どんな治療でもそうですが、院長はいつでもこんな風に考えて日々の診療をしています。
画一的なことをやっていれば、薬を出すだけ 決められた作業をするだけで、何人でもサクサク診療は終わりますが、それでは通わせる治療になってしまうため医療の質が問われます。
もう来なくてもいいようにしていくことを目指し、院長はいつも工夫をしていますので、オリジナルの新しい方法が見つかるのです。
で、このイボとりも万人ではないかもしれませんが、痛みなく消える方法がわかりました。
まずは、漢方のヨクイニンを内服してもらうようにします。これは漢方をやっている先生なら出すかもしれません。
でも、ほとんど単独での効果は稀です。
ここに、ビタミンCもプラスすると消えなくても、抑制はする手ごたえがあることを院長は発見します。
これは、栄養療法の知識で、抗菌抗ウィルス効果のあるオリーブ葉とビタミンCの組み合わせが様々な感染に対し効果を発揮するので、この応用です。(娘のイボはこの組み合わせで見事に全て消えました)
そしてさらに…
ある例ですが、手にイボができてしまった子が鼻を触っていたら移ってしまい鼻孔にもイボができてしまいました。
顔は血流が良いからか、液体窒素による治療で芯まで取れることは難しく、たとえ取れたとしても繰り返すことが多いので、レーザーを使う治療となります。でも麻酔の注射をし、レーザーを顔に当てていくことなど子どもにはできるわけもなく…。
頻回に触るのでガサガサしてしまっていたため、保湿にソンバーユを塗ってもらっていたところ、なんと2週間後には消えていたのです。
ちょうど同じ時期に来ていた、肘のところに細かなイボが多発していた(ここもよくできやすい)女の子にも掻いてガサガサしていたので、ソンバーユを塗ってもらっていたら、同じく2週間で消えていました。
子どもだけでなく、足裏の繰り返すイボで てこずっていた女性にも、同じようにしてもらったところ足裏はきれいになりました。
液体窒素あとのメンテナンスにもソンバーユを塗ってもらうことで早く治ることがあり、とても助かっています。
恐るべしソンバーユ!
ウイルスの増殖を抑える効果があるのか?、
血流促進で免疫細胞が関与しやすくなるのか?
角質が軟らかくなることの影響か?
何故かはわかりませんが結果は大事です。
イボは一個に見えても細かなイボがたくさん寄り添っていることが多いと院長が10倍のルーペを覗きながら言っていました。
ソンバーユを塗ると個々のイボが小さくなることで、この現象が確認されやすくなるようです。
ウイルス性なので、自己免疫力が上がってくることで稀に自然消滅することもあるとはいえ、治療している先生方ならわかると思いますが、尋常性疣贅は結構しつこいです。
それが小さなものは簡単になくなってゆくことに驚いています。
塗るものなら、陰嚢のところにできてしまった子に紫雲膏(やけどや痔に使う)が効いたことがありました。
漢方の先生に聞いてみたところ、傷を治す力はあるけれどもイボとりでは使わないとのことでしたが、結果が出れば良いのです。
こんな風に、偶然を見逃さない工夫の積み重ねと、何故これが効くのだろうと考えて検証していくことが医療には必要で、「こういうのが面白いんだよなぁ」と、よく院長は話をしてくれます。
イボ治療には、痛い治療方法をやらなければいけない時もありますが、まずは陰部や肛門、顔、また子供たちの治療には、内服と塗るものから使ってみると良いと思いますよ。
参考になさってみてください。
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