たかはしクリニック副院長高橋真弓
栄養療法カウンセラー(一般社団法人オーソモレキュラー栄養医学研究所認定ONP)、保健師、正看護師
頭が痛くなった時、お腹が痛くなった時、皆さんはどうしていますか。
先ずは様子を見ていますが、ますますひどくなってくるとスマホを取り出して、いろいろな情報を調べますね。
大丈夫です。と書かれたものもあるし、危険をあおるものもあり、調べれば調べるほど、不安になっていきます。
その後、病院に行きますが何科に行けばよいのか分からず、受付で相談します。
おなかが痛い場合は割り振られた消化器内科にいき、また待ちます。
その1~2時間の待ち時間もスマホを取り出し調べ、多くの情報にさらに不安になっていきます。
ようやく診察室に入っても、医者はパソコン入力に忙しく、顔も見ず、お腹も触らず、
どこがどんな風に痛いですか?いつから始まって、何分ほど痛みますか?と入力事項を聞くのみで、
最後はお決まりの「念のため一通り検査をしましょう」と言います。
今度は検査のオンパレードが続き、更に待った挙句、
異常なかったから痛み止めと整腸剤の薬を出しておきますね で終わり。
そこから、薬剤部に回りまた待たされて薬の支払いをして帰宅します。
病院に行ったにもかかわらず、余計に疲れてしまい、腹痛も治らぬまま横になる。
この典型的なパターンは、誰もが一度は経験しているはず。
本来なら、スマホなどで不安になる余計な情報を入れずに、静かに横になって様子を見るほうがよいです。
のたうち回るような激痛の場合を除き、大概は良くなります。
情報過多の時代はよし悪し…。
人の体は本来自分で治す力が備わっています。
いらないものが入れば出そうとして、口内炎や蕁麻疹にもなるし、発熱や腹痛、下痢にもなる。
薬など飲まずに、先ずは休むことです。
日本は保険制度があるので、誰もが少しでも具合が悪いと気軽に病院に行きます。
大概は上記のような流れで(必要のない)検査をされ、(いらない)薬を出されることが多いです。
後は漫然と同じ薬を処方されるのみではないですか。
これは、その人の体と心の「健康」には一切関与しない「病気」にのみ焦点を当てた 典型的な現代治療です。
このような状況になってしまうのは、現場の環境が悪く病院の医師やスタッフはあまりにも日々忙しすぎて
効率性を重視するあまり、仕方なくこのような流れになってしまうのでしょう。
医療の現場は人の命を救う場であり、元々その志をもって勉強してきた専門家の集まりです。
でも病院という大きな組織の中に属すると、個々の思いとは裏腹に限られた時間の中で人数を
こなさなければならず、心ある診療ではなくなっていくことは、決して医療者の問題だけではありません。
医療を提供する側も、時間と心に余裕があれば診療内容が変わってくるのだと思います。
緊急性のある重症度の高い方や大きなケガをした方は病院、慢性の場合はクリニックに、
軽症は家でゆっくり休んだり、鍼灸などを利用するなど医療を分散していくのが理想です。
医療の場を病院やクリニックの限られた枠だけでなく、外に求めると、
健康に携わることをしている方は大勢いらっしゃいます。
お寺やサロン、保養所や整体院など行くだけで元気になる、その人に会うだけで身体が休まるなどの場所は
たくさんありますので、自分にあった場所を見つけてみてください。
心身が弱ってきたら、森の中に身を置くこともひとつの治療になるかもしれません。
このように枠を越えていくと、
医療を「病気」にだけ視点をおかず、「健康」との補いあいの視点でみることができ、
心身に起きる様々な問題に対して学ぶことができてきます。
知ったかのように書いていますが、これらは稲葉俊郎先生のご著書「いのちは のちの いのちへ」から引用し、
参考にさせていただきました。
稲葉先生は、東京大学病院循環器内科助教授を経て、今年の3月まで軽井沢病院院長をされていた医師です。
お会いしたことも講演を聞きに行ったこともありませんが、つい最近先生のご著書に巡り合うことができ、
その内容に共感することがとても多く、信州にもこんな素晴らしい考え方の先生がおられたと感動しました。
芸術に造詣が深いところも素敵です。
先生は、これからの医療は、経済性でも合理性でも効率性でもなく、
”いのち”の働きが医療の中心、土台にあることを説いています。
一見当たり前のように聞こえますが、何一つ実行されていないのが現代医療です。
”いのち”とは?
難しいテーマですが、ひも解くように分かりやすく書かれています。
これからの新しい時代をどう生きていくのかの道しるべになるかもしれません。
クリニックの本棚にも置いてありますので、ぜひお手に取ってみてください。
今週の盆栽 針金葛(ハリガネカズラ)とコナラ
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