たかはしクリニック副院長高橋真弓
栄養療法カウンセラー(一般社団法人オーソモレキュラー栄養医学研究所認定ONP)、保健師、正看護師
森の土の上を歩くとフカフカで、本当に気持ちが良いです。
その土が、木を育て森をつくります。
たった1gの土の中にも何十億もの微生物たちが共生をして暮らしており、土を耕します。
人の腸もまた、土と同様に多様な微生物が共生し人の身体を作り、支えています。
動物や昆虫、ミミズなどの生き物が木の実や葉っぱ、落ち葉を食べ、糞をする。
それらを微生物が発酵を繰り返し、フルボ酸などを作り出し質の良い土が作られ、
木は広がる根っこから、土の養分を吸い取り葉っぱや花、実をつける。そしてまた生き物たちが...
と この連鎖があって、何年も何十年もかけ、あの素晴らしいフカフカの土ができ上がります。
これを人の体に例えても同じことが言え、腸がフカフカの土であると 人は健康に過ごせるのではないでしょうか。
見えないけれど、いろいろな微生物がバランス良く共生し、豊富な栄養を含む土壌(腸)から根っこ(小腸上皮細胞)が栄養を吸い上げ、木(身体)は豊かに成長します。
院長もよく言っていますが、病気になった葉っぱにスプレーをする治療はその場逃れのみで、根本的に身体を立て直したいのであれば、土壌改良(腸内環境改善)が必要なことはお分かりになると思います。
自然農法で育つ栄養価の高い昔の野菜の底力は、サプリメントを利用しなくても、健康を維持していくだけのビタミンやミネラルは豊富にあったことでしょう。
生きた土は、保水性、水はけ、通気性が良くフカフカです。
同じように人の健康な便も適度な水と空気を含み、形を保ちプカプカと水に浮かびます。
生きた土も健康な便も、多様な微生物たちが関わっていることが共通しています。
化学肥料や農薬を繰り返し使うことでカチカチ(便秘)の土、水はけの悪いシャビシャビ(下痢)の土になってしまうのと同じで、連日のコンビニ食、出来合いの加工品などが腸内細菌たちの居心地を悪くさせ、フローラが崩れ、菌の多様性が減少していくことは容易に想像ができます。
そこに、便秘薬や下痢止め薬などを飲んだところで、なぜそうなっているか考えて食を改めなければ、治るわけがありません。たとえ漢方でも同じこと。
その腸内の土の悪化が、やがてあなたの心身に病をもたらすことでしょう。
インプット プロセス アウトプット
食べたものが消化、代謝され、排泄していく。
カップ麵やスナック、ハンバーガーなど何でも口に入ればよい(依存性になりやすいのでやめにくい)という食ではなく、先ずは簡単にできる手づくり食にシフトしたらどうですか。
なるべく和食がよく、まごはやさしいを基本にします。
自分の足元にあるものを食べるのが理想的(地産地消)。
時に粗食にし、消化管を休めることも必要でしょう。
食に限らず、SNSの情報過多もそうです。うっ滞すると心が病んでしまうのは当たり前のことですので、ネットサーフィンは止め、外に出る時間を少しでもつくってください。
日光浴により、腸粘膜づくりに必要なビタミンDも生成されやすくなります。
常在菌のバランスが崩れる要因には、食の乱れだけでなく、過剰なストレス、殺菌消毒剤、抗生物質の多用、胃酸抑制剤の漫然とした内服、などが関わります。
それは腸内のみならず、皮膚、口腔内、鼻腔、胃、膣、子宮(最近まで無菌と言われていた)の菌叢にまで多大な影響を与えます。
バランスが乱れると、菌により守られていた防御機能が崩れるため、アレルギーやアトピー(腸、皮膚)、認知症(口腔内)、パーキンソン病(腸)、不妊不育症(子宮、膣)などの引き金にもなっていきます。
世の中は腸活のみ注目度が高いのですが、全身の粘膜や臓器にいる多くの常在菌に守られていることをお忘れなく。
その菌たちの居心地の良い環境づくりのためにも、自然食の選択、ストレスマネジメント、安易に処方される薬の見直し、アルコール消毒液の使い過ぎ防止などに、気を配っていきましょう。
肥沃な土、生い茂る森には、健やかな人間であるために学ぶことがたくさんあります。
写真は軽井沢の森の土。
雨上がりでしたが、水はけがよく、適度な湿り気のその土の上を歩くと…フカフカで気持ちが良かったです。小さなキノコもあちこちに。
鳥の声だけがきこえ、静かな時を過ごしながら、自分も自然の一部であることを認識できる時間でもありました。
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