たかはしクリニック副院長高橋真弓
栄養療法カウンセラー(一般社団法人オーソモレキュラー栄養医学研究所認定ONP)、保健師、正看護師
腸の長さを比べると、
肉食動物の腸は、身長の3倍。肉食ばかりでは腸内細菌に異常発酵をきたし、腐敗の原因になってしまうので腸を短くして早く体外に排出するようにしています。そして、分解に時間のかかる繊維質はこの腸の長さだと消化が難しいので、狩りによって獲た草食動物の腸や糞を先に食べることで、すでに発酵された繊維質を得て、体調を整えているのです。
草食動物の腸は、身長の12倍。繊維質は分解が遅いから、長い腸の中でゆっくりと発酵されていきます。理にかなっていますね。
この腸内細菌が作り出した発酵生成物は、ポストバイオテイクスといわれ、そのうちのひとつ”短鎖脂肪酸”は、後述しますが、直接大腸の健康維持に関わり、とても注目されています。
では、人の腸は?
小腸5~6m、大腸1.6m。生食の動物とは違うため、腸の長さだけでは比べることができないのですが…。
現代の肉食の多い食事ばかりしていると、どうしても腸壁の伸び縮みが固くなり、腐敗を起こす原因となると同時に、いわゆる悪玉菌優位の腸内環境になりがちです。ちゃんと全て消化ができる人は良いのですが、多くの人は、ほどほどにしておいたほうがよさそうです。
消化は、よく噛むことから始まります。
舌を使い、唾液と食物を混ぜ咀嚼し、その後の消化に負担をかけないようにします。そして早食いの方は意識して直していくと良いでしょう。
食道、胃を通り、食物を粥状にし、小腸で多くの栄養を吸収しますが、そこでは繊維質は吸収できないため、そのまま大腸にいきます。
大腸では、繊維質が腸内細菌たちのエサとなり、発酵生成物の”短鎖脂肪酸”をつくる という一連の流れがあります。
この”短鎖脂肪酸”は、免疫機能の調整、活性酸素の消去、コレステロール低下作用、IgA産生、抗腫瘍効果など多くの働きをする優れもの!普段の食生活で、大腸内でいかに多くの”短鎖脂肪酸”をつくるかが、病気にならない身体づくりの要のひとつになってきます。
そのためには、
✔ 食物繊維の多く含む食事(野菜や海藻類)、乳酸菌(乳製品よりも漬物がおすすめ)や発酵食品の摂取。
✔ 良質な水の摂取。(臓器の水は70%と言われています。脱水ではきちんと機能しません)
✔ 抗生剤をなるべくとらない。
これらに気を配っていくとよいです。
腸に良いと言われることは全てやっているのですが、調子が悪いのですけど…。
という方は、これらを一切やめてみてください。今はそれらが腸の負担になっているかもしれません。
菌叢が崩れ、カンジタの繫殖につながっていることもありますので、注意が必要です。
このような方は、低FODMAP食にしてみましょう。以前のブログでも書いていますので、参考になさってください。
※今回は、バイオレドックス研究所 所長 花岡孝吉先生の「発酵生成物のメカニズム」の講演会に参加をし、教えていただいた内容を参考にさせていただきました。
皆さんの腸活にお役立てください。
今週の盆栽は、美男カツラ。
何ともユニークな名前です。でもお花は小さくてかわいい。
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