たかはしクリニック副院長高橋真弓
栄養療法カウンセラー(一般社団法人オーソモレキュラー栄養医学研究所認定ONP)、保健師、正看護師
一般の採血には項目が入っていないため、自分のビタミンD(VD)値を知っている人は少ないでしょう。
当院では「25-(OH)VD3」という血中のVDの充足状態を知る検査ができます。
本来、血中濃度は80~100くらいほしいところですが、ほとんどの方は10~20くらいの低値ばかり。
これでは様々なトラブルが起きてもおかしくありません…。
ではどうやって血中VD値を増やしていくのかご説明します。
- VDはコレステロールを材料にし、日光浴をすることで肌で生成されます。
(お日様はこんなところでも大活躍!)もともとコレステロールの低い方や、薬によって下げすぎている方は、まず材料がありません。
(低くても総コレステロールは180~200はほしいところ)また、紫外線暴露時間が減り室内生活が増えていることと、UVカット製品の使用でかなり日本人には不足しているビタミンといえます。(スッピンでのお散歩は女性にはつらい…)
- 食材からというとキノコにはD2、魚にはD3が多く含まれています。
キクラゲや椎茸、サケ、ウナギ、イワシなどを、日々の食事に増やしていくことは大切です。しかし、食品として摂取したD2・D3は、体内でVDとしてそのまま利用できません。干し椎茸や干し魚など予め紫外線照射をし、VDに変換しておく必要があります。(機械干しではなく外での天日干しです)
そしてこのVDは肝臓に運ばれ、25-(OH)D3となり血中に分泌されていくわけです。
さらに腎臓で代謝され、活性の強い1α,25(OH)2D3に変換されていきます。
VDはこのコロナ渦において世界的に注目されました。
その感染症予防としてのVDは、抗ウイルス作用があることと、抗菌ペプチド(カテリシジン)を増やすことは前にもお伝えした通りで、免疫の賦活には欠かせないビタミンなのです。インフルエンザが蔓延するこの時期に血中濃度を上げておくと安心です。
また、腸管免疫を考えた場合もVDは腸の上皮細胞同士をピタっとくっつけるタイト結合に働き、プロバイオティクスとの共同作用で病原菌の侵入を阻止したり粘膜バリアを強化していきます。
同時に免疫応答の恒常性を維持するため(T細胞にはサイトカインの産生を促し、B細胞には抗体産生の抑制に働く)、過剰な免疫反応を起こさないようにもしてくれます。
臨床では、乾癬の治療にマーデュオックスというVD軟膏が使われています。ステロイドとVD3の混合外用薬です。
ステロイドも入っているため切れ味は良いと思われますが、その場しのぎとなるため漫然と使っていると効果がなくなってきます。
乾癬は、ストレスがたまったり、疲れたり等、やはり免疫が落ちた時に症状が悪化していきますので、体内からのケアは必然です。
乾癬は皮膚の細胞の分化異常によって起こる症状のため、分化誘導に関わるVDと共に同作用のVAとの併用が望ましいでしょう。
VDは別名ステロイドホルモンとも言われていますので、血中濃度を上げることは症状改善に大いに期待がもてます。
他にもうつ病との関係、骨粗鬆症対策、大腸がんや乳がんリスク低減、不妊治療にも欠かせないビタミンです。
一度、ご自分でもVDについて調べてみてください。その多彩な作用にビックリしますよ。
サプリメントで摂取するならば、1日10,000IUを目安にしてください。
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