たかはしクリニック副院長高橋真弓
栄養療法カウンセラー(一般社団法人オーソモレキュラー栄養医学研究所認定ONP)、保健師、正看護師
痛風=高尿酸血症のことです。
血液データだと、主に尿酸値(UA)を指標にしていくのは皆さんも知ってのとおりですね。
足の甲が赤く腫れ上がったり、足の親指の付け根に激痛が走ったりが急性の発作であり、慢性痛風ともなると足や手にイボのような結節や、腎や尿管などに結石を認めます。
血中にはおよそ一定濃度の尿酸が含まれますが、尿酸は非常に水に溶けにくく、体内濃度が高まると組織に沈着してきます。普通は血しょう100cc中6〜7mgを上限とし、それ以上を高尿酸血症といいます。
原因は様々ありますが、治すためには腎からの尿酸排泄をクリアにすることが大切になるでしょう。
値については尿酸値が8や10くらいであっても発作が出ない人もいれば、6.5くらいでもひどい関節炎になるなる人もいて、その個人差は大きいです。
発作の極期はさすがに抗炎症・鎮痛剤内服をした方が本人の苦痛が軽くなるので良いと思われますが、あくまでも対症療法であることを知ってください(当院では副作用や依存症のない漢方等を選びます)。
高尿酸血症は高血圧や動脈硬化等も合併しやすいため、自己コントロールできるようにしていくことが大切です。
原因を考えていくと、肥満の中年男性はとてもリスクが高く、減量が第一指導となります。次に言わずと知れず多量の飲酒。
日本人では遺伝子変異が原因の3割を占めるともいわれています。
それ以外では外因性のプリン体過剰摂取を皆さんは気にされると思いますが、実は低プリン体食にすることはあまり意味がなく、食べたプリン体(レバー・あんこう・イクラ等)がそのままの形で血液循環をし、利用されるわけではありません。内因性によるものがほとんどです。
アルコールは尿酸もつくり出しますが、さらに排泄も低下させてしまいますので注意します。
フルーツは尿酸や中性脂肪の合成が体内ですすむので、アルコールと共に摂取制限を。
また、激しい運動(特に筋トレ)は筋肉でプリン体分解が亢進するため、その反応で尿酸合成が進んでしまいます。
乳酸も発生しやすいため、排泄経路が同じである尿酸排泄が上手くいかなくなってしまうのです。
そして最大の原因がストレス。元々尿酸とは何かというと、体内を守ってくれるヒーロー(抗酸化物質)です。
仕事が忙しくなりイライラし、そのストレス解消に居酒屋でビールを飲み、家に遅く帰ると奥さんに怒られケンカになる…さらにストレス増大!
こんな中高年の方は最も注意が必要です。
でもよく考えると、ストレスにさらされている体を守ろうとして尿酸を体内で張り切って作ってくれているというのは、本来の体内システムが正常に働いているということです。逆に尿酸がつくれず低い人(女性に多い)の方が体がサビやすく、よりストレスにやられやすくなってしまいます。
尿酸レベルを適度に保つためには、やはり「ストレスマネジメント」「軽い運動」「休肝日をつくりながらの楽しい飲酒」「フルーツを常食しない」「良質な動物性タンパク質食を心がける」「ビタミンCやBの適量摂取」等を心がけてください。
先日の患者さんは、このコロナ影響で自宅待機が増え、運動不足解消にとラジオ体操をやり始めたところ、足の甲が真っ赤に腫れてしまいました。
47歳男性、アルコールはほぼ飲まないけれど、炭水化物好きで脂肪肝がある肥満の方です。
仕事上のストレスはコロナちゃんを理由にしていましたが、それ以外にもありそう。尿酸値は7.1。
ラジオ体操は本気でやると汗をかくくらいの全身運動になりますが、それでも軽運動の類に入ると思うのですが…。どれだけの運動不足だったのでしょう。この方には食管理にて減量を促し、有酸素運動のウォーキングからゆっくりはじめてもらうようにしました。当然、薬は処方しません。ご本人も頑張ってくれるそうです。
3ヶ月もすると血液データも見た目もスリムになっていることでしょうね。
そう簡単にはいかない…!いやいや、頑張る方にはそれなりの結果が必ずついてきますよ。
庭のフウチソウ(風知草)が、涼しげに生い茂っています。花言葉は「未来」です。
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