たかはしクリニック副院長高橋真弓
栄養療法カウンセラー(一般社団法人オーソモレキュラー栄養医学研究所認定ONP)、保健師、正看護師
ん… あれ?
人差し指、第1関節の横がちょっとふくらんできた。
押すと痛い!
あー いよいよ始まったか…と思ったのは、1年ほど前になります。これは「へバーデン結節」といわれています。
エストロゲンが枯渇してくると、骨からカルシウムが流れだし関節にくっつく。この石灰化現象が肩関節におこれば、いわゆる五十肩といわれ、バンザイが出来なくなり痛みも伴います。指の第1関節ではへバーデン結節・第2関節ではブシャール結節といわれ、指の変形が始まるのです。
「年ですから仕方がないですよ」「指の使いすぎですから安静にしていてください」「そのうち痛みもなくなりますよ」等、一般の先生方から言われ、ほっておいてしまうため、指がボコボコに変形している女性がなんと多いことでしょう。
おそろしいことにカルシウムの沈着は関節にとどまらず、動脈にも同じことが起こってしまいます。いわゆる動脈硬化です。
高コレステロールをイメージされると思いますが、血管を硬くしてしまう石灰化の方が重症化しやすいため、予防がとても大切になります。閉経後の大きな問題のない胸痛も、カルシウムが原因となることがあります。骨粗といわれている「ヘバーデン結節」が始まっている、閉経している方々は、早急なアプローチが必要です。
まず、骨から流れ出たカルシウムを、もう一度骨に戻してくれる「ビタミンD」「ビタミンK」をよく摂ること。魚や納豆はとても優秀です。
エストロゲン作用のあるイソフラボンも必須。良質なイソフラボンは初期のホットフラッシュや更年期うつやイライラも軽減してくれます。
本当に女性ホルモンってえらいですよね、体を守ってくれる役目が満載です。
余談ですが……閉経した後に女性の体を守ってくれる守護神は「コレステロール」。
必要に応じて高コレステロールになるのに、一般的にどうして薬を使い無理やり下げようとするのでしょう? 春は学校も職場も健康診断の時期なので、スタチン製剤(コレステロール降下薬)や降圧剤がバンバン出され、内科に通い続ける人口も増えるのでしょうね。もちろん必要な方も存在しますが、まず食事や運動不足を見直しすれば、ほとんどの方が何事もなく、過ごすことができます。医師は投薬より生活指導をすべきです。
元に戻りますが、石灰化のケアにはミネラルのバランスも大切になります。骨のためには【 カルシウム 】と思いがちですが、実際に細胞内のカルシウム(Ca)濃度を調整してくれるのはマグネシウム(Mg)です。細胞内にCaが流入しすぎると、足がつったり血圧が上がってきたりもします。
サプリメントで摂る場合は、Ca単独ではなく、[ Ca:Mg = 1:1 ]の同比率でつくられたものを選ぶようにしましょう。
ストレスが多い生活をしている方は、大量にCaとMgが尿排泄されてしまいます。また、 高加工品食(リン過剰)の方も、吸収阻害を受けます。胃酸抑制剤の長期利用やピロリ菌感染の場合も同様です。
普段から気をつけなければいけないことは多くありますが、まず洋食よりも和食中心(納豆・小魚・海藻・大豆製品)にし、質の悪い油を使った加工品やジャンクフードは食べない、またストレスフリーな日を必ずつくるようにし、ウォーキング等の軽い運動も心がけ、骨や筋に刺激を与える。まず、自分でできることは取り組んでみましょう。
さて、私事ですがヘバーデンアプローチにサプリメントを調整しながら様子をみています。
やはり夕方疲れてくると、しくしく痛み出しますので、追加してEPAサプリメントを飲みます。
ロキソニンを手軽に利用する方がいらっしゃいますが、余計に骨を壊していきますので、安易に利用しないことです。指の変形具合の数ミリずつ、じわじわと進んでいく様子は自分でないとわかりません。
私も食事がゆるんでいるとすぐ症状がでるので、食事内容を見直す良い指標になっています。しっかりアプローチすれば変形は進みません。
骨粗しょう症・五十肩・ヘバーデン結節は栄養療法が効果を発揮します。データも見事に改善していきますし、肩関節の石灰化も消失します。痛みも日常生活に困らないほど改善しますので、ずい分と楽になるものです。
院長ブログも合せてご覧ください。
痛みや変形に困っている方の良い指標になりますよ。
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