たかはしクリニック副院長高橋真弓
栄養療法カウンセラー(一般社団法人オーソモレキュラー栄養医学研究所認定ONP)、保健師、正看護師
先日「消化管と皮膚」というテーマのセミナーに出席してきました。
この日は院長が演者でもあり、当院でも皮膚疾患への保険診療と栄養療法それぞれの取り組み方について、具体的に全国から集まった先生方に聴いていただきました。
・どのようにして原因を考えていくか
・何を優先にして検査をし、治療に向かうか
・指導の内容は?
・サプリメントを使うなら、何を第一選択していくのか……等々
何年か栄養療法を積み重ねて勉強し、多くの患者さんに実践していきますと、見えてくるものや気づいたりすることがあります。
例えば、栄養の足し算だけやっていても治りにくいのは、食事内容の見直しと引き算が前提にあったり、(口腔内・副鼻腔・上咽頭 等)どこかに慢性炎症をかかえていたり、いつもストレスにさらされていたりするわけです。
それらの情報を先生方とシェアすることで、新たな学びがあり、まだこの栄養療法について知らない全国の患者さん方の助けとなっていくことが喜びでもあります。
ほんの少しですがお手伝いができました。
皮膚といえば「腸」を鍛えねばと思いますが、今日はもう少し上部の「胃」について考えてみます。セミナーでの内容を一部とりあげていきます。
【胃と脳相関】
経験がある方もいらっしゃると思いますが、ものすごい不安や疲れがある時には食欲が落ち、逆に仲のよい友達や家族で集まり店内で良いにおいをかいだだけで、だ液がでてきて食欲が増してきます。おもしろいことに(食べていないのに)この時すでに胃液の分泌もはじまっており、さらにもりもり食べれるわけです。
常に怒り・不安・疲労があると自律神経が乱れ、また副腎にも負担がかかることで胃壁の収縮・胃酸度の上昇・粘液分泌の減少・血流低下・粘膜抵抗力の低下がおこり、胃炎や胃潰瘍の原因となっていくわけです。
今ではピロリ菌だけでなく、非ピロリ性の萎縮性胃炎もあるといわれ、胃がんの確率も非常に高いといわれています。胃が正常に働かないということは、消化能力も落ちているので未消化のタンパク質が腸にいき、アレルギーや異常発酵の原因となってしまいます。
いわゆる「LGS」「SIBO」の状態です。そして初期免疫も落ちるため、細菌やウィルスも増殖しやすくなってしまいます。
この上部消化管が弱ることが皮膚を荒らす原因にもなっているわけで、まずは
・何がストレスとなっているのか
・消化能力は大丈夫か
・胃粘膜や胃酸の分泌は正常か
・ピロリ菌の有無は
・免疫は落ちていないか
等を探り、ケアしていくことが皮膚をきれいにしていく第一歩となります。
検査はペプシノーゲン1・2やピロリ抗体を血液から調べるとよいでしょう。
栄養素ではグルタミン・ビタミンA・ビタミンDが重要で、除菌となるとオリーブ葉も有効です。
さて初期免疫のIgAはだ液・胃酸・鼻腔や気道・皮膚から分泌され、外から入ってくる細菌等に対応してくれます。IgAを多く含むだ液はムチンが多く含まれています。サラサラだ液よりも赤ちゃんのだ液のように糸を引くようなだ液の方が免疫効果は高いのです。
ドライマウスの方はムチンが少ないそうです。これでは風邪をひきやすくなってしまいます。動物性タンパク質の肉や魚を食べないと、これらの成分はつくられにくくなってしましますので、毎日しっかり食べていきましょう。
IgAはストレスによっても分泌が減ってしまうという報告もあります。5分間「よしよし」と頭をなで気分をよくさせると分泌は増え、逆に怒りの刺激を与えると低下し、それが持続してしまうそうです。
これらを考えると免疫の弱い子や、アトピーの子には、いつも いつも「よしよし」してあげることが治療のひとつとなるでしょう。
このように、まず(胃酸分泌をできるように)胃を丈夫にし、LGSのない小腸へつなげていく。
もどりますが皮膚というと、腸ばかりがクローズアップされますが、まず口や「胃」を通過することを考えると「腸」同様にきちんと考えなければいけないですよね。
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