たかはしクリニック院長高橋嗣明
形成外科の専門医。たかはしクリニック開設以来、形成外科の治療だけでなくオーソモレキュラー療法をはじめとする多様な治療を実践し、多くの慢性の難治疾患の治療にあたっています。北里大学医学部・北里大学大学院卒業、東京大学客員研究員・博士号取得。
へバーデン結節は加齢とともに指の第1関節が変形してくる病態です。第2関節に生じるものはブシャール結節と呼びますが、発生する原因は同じです。一般に原因は不明とされていますが、栄養療法を行う医師の間では、病態の進行はほぼ抑えることができるため、わかりやすく治せる疾患とされています。ただし、生じてしまった指の変形を元の形に戻すことは出来ません。
治療目標は①変形の進行を止めること②痛みを根本的に止めることになります。
教科書的には40歳以降の女性に多く、手をよく使う患者さんはなりやすいとされ、親子では同じ変形になりやすいとされています。これにも意味があります。
開業以来、他院で「これは加齢によるものだから仕方ないよ」とか「痛みが無くなれば変形は止まるから」などと言われてあきらめている患者さんをたくさん診ます。そんな私も総合病院勤務時代は同じ返答をしていました。不勉強で知識のなかった自分を恥ずかしく思います。今年の8月で開業5年目になりますが、多くの患者を治療した経験からも、この病態は現状でほぼ止められます。
この指変形は男性の方にはあまりいません。女性は早い人で30歳代後半から発生し、閉経後にピークがあります。ここに治療のヒントがあります。女性ホルモン(エストロゲン)はとっても大切なホルモンですが普段の生活でカルシウムやマグネシウムなどのミネラルが不足しても自分の骨を壊してまで調節しようとする異化作用(足りないものは自分の組織を壊してまで整えようとする反応)を防いでくれています。つまりこの異化作用が起きないようにすることが大切です。女性は閉経後にそれまでの材料不足のつけや鎮痛剤などの副作用のつけで骨粗鬆症になるわけですが、治療の1つはこれを改善することです。あと指の関節の炎症は何に由来するのか?を考え炎症性のサイトカインと炎症を抑えるサイトカインの比率を調節することも重要となります。
つまりポイントは
①カルシウム・マグネシウムをバランスよく十分吸収させる。
②安全な形での女性ホルモンの代わりになるものを与える。
③血液中のω3系の脂質と6系の脂質の比を改善させる。
以上の3点が90%以上です。これは残念ながら保険診療には存在しません。
治療は早い人で数日もあれば効果を実感できる方もいますが、変形や炎症の程度にもよりますので3ヶ月ほどかかった方もいました。
ただしこの治療は患者さんの食生活改善も必須です。
※稀な症例では水俣病の指の変形のような水銀が関与している可能性もあります。このときは水銀の暴露源を除き、解毒治療を行います。
※外来では関節症状が強く朝のこわばりがあるとリウマチの診断で治療されてしまっている患者さんも時々発見します。誤った治療をされないようにしましょう。
①変形を止めたい方。
②痛みを根本的に止めたい方。
④手指のこわばりで不自由な方。
④母親が変形していて心配な方は相談してください。
こちらも合わせてご覧ください。
へバーデン結節の痛み・変形の原因と治療
ヘバーデン結節がよくわかる本
「指の変形」「ズキズキ痛い」の進行を食い止める
Amazonで購入
■ 住所
〒383-0015
長野県中野市吉田890-1[地図]
■ TEL
0269-26-3001
■ FAX
0269-26-3002
■ 診療予約
あり/お電話にてご予約下さい。
■ 連絡方法
お電話にてお問い合わせ下さい。
■ 診療時間
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
午前 | ○ | ○ | / | ○ | ○ | ○ | / |
午後 | ○ | ○ | / | 手 | ○ | / | / |
■ 診療科目
形成外科・整形外科・皮膚科・美容皮膚科・美容外科
・・・・・・・・・・・・・・・・
オーソモレキュラー療法・高濃度ビタミンC点滴・グルタチオン点滴・プラセンタ注射・遅延型アレルギー検査・各種レーザー治療
・・・・・・・・・・・・・・・・
小麦や乳製品を使わない おやつを紹介しています。
・・・・・・・・・・・・・・・・